昨今の萌え文化に対する憤懣

 私が東京・秋葉原に引っ越してきてから、もうすぐ3年が経過します。

 私が前居住地の埼玉県志木市を離れざるを得なかったことは不可抗力でしたが、なぜわざわざ秋葉原を選んだのかについてはいくつか理由があり、そのうちの一つに、「交通費を払わずにメイド喫茶に遊びに行ける」という実にくだらないことがありました。

 しかし、この理由については、現在は実質的に完全崩壊しています 1)それどころか、逆に池袋のメイド喫茶に足を運ぶために、志木にいた頃よりもさらに交通費を払う羽目になっている…

 私が秋葉原に引っ越してきてからの最初の1年間は、確かにメイド喫茶に行く頻度が高まりました。徒歩圏であるのをいいことに終電過ぎまで入り浸ることも珍しくありませんでした。クレジットカードの請求金額が月あたり6桁に突入することも珍しくなく、メイド喫茶通いを自重することに苦労した覚えもあります。

 しかし、最近、特にここ1年間は、メイド喫茶にはほぼ見向きもしなくなりました。

老舗メイド喫茶通いを取りやめてから1年…

 折しもちょうど1年前に、私は自分が生まれて初めて足を運んだメイド喫茶に通うことを取りやめるという宣言をいたしました。

関連記事
残念なお知らせ

 私が1年前の今日、自分と関わり合いのある人の9割以上にとってはどうでもいいようなこのような超個人的なことをわざわざブログで宣言したのは、やはり生まれて初めて通ったメイド喫茶であり、個人的にいろいろ思うところがあったというところが大きいです。

 実際にその後本日までの1年間、そのメイド喫茶には本当に足を運んでいません。

 この1年間を振り返ってみると、メイド喫茶に通っても何も残らなかったということを痛感します。「思い出が残ったのでは?」と言われるかもしれませんが、別にそのときやりとりしていたメイドが俺の嫁になったわけでも何でもありませんし、お店の外のネット上でやりとりしていた人たちとも、まさに「金の切れ目が縁の切れ目」と言わんがごとく、現在はほぼ完全に縁が切れてしまっています。

 また、「常連客とは仲良くならなかったのか」と言われるかもしれませんが、冗談じゃありません。何千人いるかわからないそこの常連客のうち、自分が意思疎通を図ることができた方は片手で数えられるほどしかいません。そこの常連に限らず、アキバの萌え文化にどっぷりつかっている人々と私とでは、モノの考え方も価値観も全く違うのですから、意思の疎通以前の問題です。

モラルハザード・トライアングル

 私が秋葉原に引っ越してくる直前に、私は先代のブログにこんなことも書いています。

関連記事
お帰りくださいませ、ご主人様。深緑庭園 Back Number

 先ほど、引っ越しの理由の一つに交通費を払わずにメイド喫茶通いできるからとも申し上げておりましたが、この時点ですでに、自分はアキバの萌え文化に対する疑問点と違和感を覚えていました。

 しかし、そこで述べていた問題点、残念ながら全く改善される気配はありません。自分が感じている限りでは、むしろ悪化して取り返しのつかないところにまで来てしまっているとすら思っています。

 私が、ちょうど1年前に通うのを取りやめることを宣言した某所に限らず、メイド喫茶、というより萌え店の中には、店舗そのものが内輪受け村社会状態になっていて、常連客とキャスト(メイドなど)がなれ合ってしまっているところが多いのではと思われます。さらにひどいケースになると、そこに店舗経営陣側まで入り、「モラルハザード・トライアングル」を形成してしまっているようなケースも見受けられます。

 よくもまあこんなことで経営が成り立つなあと思えるのですが、ターゲットを絞った集金システムとしては実に安上がりでしかも完成度が高いと言えるでしょう。忠誠度の高い常連客を作り上げてしまえば、店としては客離れに悩まされずに済みます。キャストなんて使い捨てで、最低賃金ぎりぎりで働かせるところがあることは今更言うまでもなく、特定の「利益を生み出す」キャストに対する異様なまでの特別待遇 2)まともな接客業であればクビにならないほうがおかしいレベルのキャストを平気で店の看板にする、狂気の沙汰としか思えないような店舗も、実際に存在する や、経営陣や特定少数のキャストなり常連客なりに目をつけられたキャストへの冷遇も横行しています 3)ひどいケースでは、今後の人生そのものを台無しにされてしまった方すらいらっしゃいます 。また、特定の常連客に対する異様なまでの特別待遇なども堂々とまかり通っており、自分が先述とは別の某所に通うことを取りやめた理由にはこれを挙げることもできます。

 自分は萌え文化を否定しているモノの、それでもしばらくそちら界隈に足を運んでおり、その界隈を通じて仲良くなった方もいらっしゃいます。もちろんその中には何名もの萌え店勤務経験者も含まれます。

 彼女たちからは、この業界に関する問題点を何度となく聞いております。中には、表沙汰になったら大ごとになりかねないレベルの話をする方もいらっしゃいます。前々からうすうす感じていた「モラルハザード・トライアングル」が妄想でも何でもなく、実際に存在する問題だということを、ひしひしと感じます。

 私ごときが聞いたところで彼女たちの力になどとうていなれませんが、それでも彼女たちは私に対して口を開いてくれました。自分がこの業界をよく思っていないということは前々からTwitterなどで公言しておりますが、それに共感できたからこそ、そして、彼女たち自身が業界でつらい思いをしてきたからこそ、私を信用してくれているのだと思います。

 自分は彼女たちを直接的に救済する手段を持ち合わせていません。しかし、彼女たちのようなつらい思いをする人がこれ以上増えることに対しては我慢できません。

 若い女の子の中には、「目立ちたいから」「有名になりたいから」等々の理由でメイド喫茶勤務を希望される方も少なくないでしょう。しかし、経験者の口からそれがハイリスク・ローリターンなモノだと何度となく言われていることについては、申し上げておかなければなりません。ましてや、「白馬の王子様と結ばれたい」と考えている人がいるかどうかはわかりませんが、このような考えは論外もいいところだと断言しておきます。メイド喫茶があるような都市であれば、メイド喫茶以外にもアルバイト先はいくらでもあるでしょう。おそらく、時給はコンビニのほうがいいのではないでしょうかね?

 来週には参議院議員選挙もあります。立候補者の中には、最低賃金を1,500円に引き上げることを公約として掲げる方もいらっしゃいます。もしこれが実現した場合、アキバの萌え文化が崩壊する可能性は高そうです。労働者を使い捨ての駒にするような店舗にはさっさとご退場いただき、本当の意味で文化を創り上げる気概のある店だけが、生き残ってほしいものです。人を食い物にすることでしか維持できない文化など、存在価値はありません。

旅立ちの風

 偶然にも、今日は、自分が個人的にさんざんお世話になってきた方が業界を半引退状態になるということで、オフ会が開催されます。

 私もこれからその場に足を運びます。いろいろお世話になっていましたし、また言いたいこともたくさんありますので、万全の体制で臨みたいと思います。

 その方もアキバの萌え文化や萌え店業界に翻弄され続けてきた方の一人であり、自分がこの業界について考察する上でもなくてはならない人物です。

 その方の門出にふさわしい曲を一つ。

 その方にはゆっくり休んでいただき、本業に専念していただきたいと思います。あと、「難しいことはわかんな~い」などと言わずにちゃんと選挙に行ってね。

関連記事
残念なお知らせTelmina::go
お帰りくださいませ、ご主人様。深緑庭園 Back Number

このブログで関連すると思われる他の投稿:

00

References   [ + ]

1.それどころか、逆に池袋のメイド喫茶に足を運ぶために、志木にいた頃よりもさらに交通費を払う羽目になっている…
2.まともな接客業であればクビにならないほうがおかしいレベルのキャストを平気で店の看板にする、狂気の沙汰としか思えないような店舗も、実際に存在する
3.ひどいケースでは、今後の人生そのものを台無しにされてしまった方すらいらっしゃいます
この記事はGeotag, メイド喫茶, 政治, 時事, 秋葉原, 雑談に投稿されました タグ: , , , , , , , , , , , , , . このパーマリンクをブックマークする。 Trackbacks are closed, but you can post a comment.

コメントを残す