【鉄道】内房線特別快速乗車レポート

 昨日・2015年5月1日(金)、私は急遽お休みとなりました。

 世間一般ではゴールデン・ウイークとのことですが、一応平日でありますので、平日にしかできないことをやろうと思い立ちました。

 今年の3月14日のJRグループダイヤ改正に伴い、以前私が住んでいた地域を走るJR東日本内房線では、特急さざなみ号が事実上廃止されました1

 それに伴い、平日に限り、内房線では1往復だけ、東京~館山間に「特別快速」が新設されました。

 平日しか走らない列車のため、私にとってはまさに、このタイミングでしか乗ることができません。そのため、5月1日が休みになることが決まるや否や、私は即旅行計画を立てることにしたのでした。

まさに「特別」快速

 私は東京駅構内で腹ごしらえをしてから、総武線地下ホームに向かうことにしました。

 特別快速館山行きの乗り場を確認しようとしたのですが、どうも様子がおかしいです。

東京駅・総武地下ホームコンコースの電光掲示板

東京駅・総武地下ホームコンコースの電光掲示板。
内房線特別快速は、「特急」欄に掲載される。

 今回乗車した「特別快速館山行き」は、他の快速電車と同じ欄ではなく、特急の欄に掲載されています。しかも、乗り場は房総特急がよく使用する2番線。

 これを一目見ただけでも、内房線特別快速が、廃止された特急さざなみ号の代替列車としての性格が濃いということを、認識させられます。

 内房線の特急が衰退した原因はいくつもありますが、1991年の成田エクスプレス運転開始とともに運転経路が京葉線経由に切り替えられ、東京駅での乗り換えの不便さや、千葉駅を通らなくなったことなどが敬遠されたということも、その一つです。

 今回「特別快速」として、総武線経由による南房総方面への直通ルートが復活したことになりますが、これが吉と出るのか凶と出るのか、見てみたいところです。

東京駅・総武地下ホームコンコースの電光掲示板(その2)

内房特快入線

特別快速館山行き(その1)

 特別快速館山行きは、通常の快速電車の折り返しとして設定されています。そのためか、折り返しの時間は4分ほどしか確保されておらず、しかもその間にグリーン車の清掃なども行われます。

 私は私で、その限られた時間の間にできるだけ多くの写真を撮影しようとしたため、体力的にもしんどかったです。

 この特別快速電車、15両編成で運転されますが、基本編成の前11両は、途中の木更津止まりとなり、後ろの付属4両のみが、終点の館山に向かいます。

 なお、私ははじめから館山に行くつもりでしたが、今回は最初から付属編成に乗ることはせず、まずは、木更津止まりの基本11両編成のグリーン車に乗ることにしました。

特別快速館山行き(その2) 基本編成11両は木更津止まり 付属4両のみが終点・館山に向かう

停車駅も「特急代替」

 廃止された特急さざなみ号の代替列車という位置づけのため、停車駅も次のように限定されます。

  • 東京、錦糸町、船橋、津田沼、千葉、蘇我、五井、木更津、君津、佐貫町、浜金谷、保田、岩井、富浦、館山

 実はこの停車駅、錦糸町から先は、土曜・休日運転の特急「新宿さざなみ」と一致します。

 もちろん、ダイヤ自体は「新宿さざなみ」とは一致していません。途中の木更津で切り離しがありますので、なおのこと。

 とはいえ、少なくとも、基本編成が連結されている木更津以北については、停車駅の設定は妥当だと思います。また、君津~館山間については、かつては特定の数駅以外はどの駅にも特急が数本止まるようになっていて、利用者にしてみれば非常にわかりづらかったのですが、特別快速の停車駅を現存する「新宿さざなみ」と合わせたという点では、やはり妥当な措置と言えるでしょう。特に佐貫町、浜金谷は観光スポットでもありますしね。

 私は、東京駅総武地下ホーム2番線の電光掲示板に表示される停車駅案内を録画してみました。

 しかし、ここで、私は何か違和感を覚えました。何かが違うような気がするのですが、それがわからないと、夜もおちおち眠れません。どなたか、その違和感の原因を教えてください(ぉぃ)。

木更津止まりのグリーン車の様子

内房特快グリーン車にて

 内房線特別快速、特急の代替列車の割には、グリーン車も連結されている基本編成は館山には向かいません。

 私はどのみち木更津で付属編成に移動するつもりであり、木更津止まりのグリーン車の様子も見ておきたいと思ったため、木更津まではあえてグリーン車に乗ることにしました。

 さて、そのグリーン車の様子ですが、少なくとも、4号車の2階席は、思ったよりも利用者が多いという印象でした。

 しかも、錦糸町発射時点で乗車していた人の大半は、そのまま内房線まで乗り通し、五井や木更津まで乗車していました。

 中には、私みたいに木更津で付属編成に乗り換えて君津以南に向かおうとしていた人もいたと思いますが、内房線木更津以北の速達需要もうまく拾えているなぁと思いました。

木更津で切り離し

木更津駅で8分停車?

 木更津到着です。

 木更津駅では、基本編成11両切り離しのため、時刻表の上では8分間停車します。そして、この8分間は、速達列車としては致命的な長時間停車です。

 市川では先行する快速電車を待たせ、千葉・蘇我でも内・外房線の電車にありがちな長時間停車を可能な限り削っているのですが、その貯金を木更津で使い果たしているという印象です。

 総武線の快速電車は、乗り入れ先の横須賀線の事情に合わせられてしまっており、房総各線の実態にはまるで即していません。グリーン車の利用は結果的に多いものの、付属編成の4両が東京側に連結されてしまっているため、付属編成のみを房総ローカル区間に乗り入れさせるためには、まず基本編成を先に動かさなければなりません。これは内房線の特別快速でもそのまま当てはまります。

 木更津到着後、まずは下車客を先に降ろしてしまいます。もちろん基本編成(グリーン車含む)に乗車していた人々もここで下ろされます。

 しかし、その時点では、まだ乗車をしてはいけない旨が告げられます。

 まず、下車客を降ろしたあと、付属編成含め一旦扉を閉めてしまいます。そして、先に基本11両編成を引上線に回送したあと、さらに館山行きの付属4両編成をホーム中央に動かし、付属編成の扉を開いて乗車可能にしています。

 なお、付属編成の乗車位置の先頭は、先ほどまで基本編成のグリーン車が停車していた、東京側階段の付近です。そして、その付近では駅員とおぼしきJR職員複数名が待機していました。通常、15両編成の付属4両が停車する位置はホームの端のほうであり、東京寄りの階段からでも遠い位置になります。そのため、館山行きの付属4両編成をわざわざホーム中央に動かすということは、利用者としては大助かりです。

 私がグリーン車から降りるときに、なぜかその付近で待機している乗客をちらほらと見かけたのですが、付属編成が移動したことで、謎が解けました。

 地味ではありますが、JR東日本の本気を感じることができたひとときです。

木更津駅にて(切り離し前) 木更津駅にて(切り離し後)

4両になって館山へ

 木更津から先は、私も付属4両編成に移動しました。

 実は私、木更津からは館山までずっと立ちっぱなしでした。ビデオカメラを持参し、前面展望を撮影するためです。

 しかし、撮影は大失敗。元々構図をちゃんととれていなかった上に、撮影中に誤ってボタンを押してしまい、録画を停止してしまいました。残念ですが、とてもではありませんが、人様にお目にかけられるようなものにはなっていません。

まずまずの利用率

 途中、佐貫町のあたりで車内を見回してみましたが、館山側先頭の増4号車では、座席はほぼ埋まっていて、若干の立ち客も見受けられました。もちろん私みたいな鉄道ファンも若干いましたが、そうではない人もいましたね。

 なお、終点・館山付近でも、乗客は大して減っておらず2 、座席の大半が埋まったまま、館山に到着しました。

 この下り電車を見た限りでは、内房特快の今後についてはそれほど悲観する必要もないのかなという印象を受けました。実際に自分が乗る前は、空席が目立ち、閑散としているシーンを想像していましたもので。

 とはいえ、裏を返せば、基本11両を館山に乗り入れさせるほどの需要はない、ということにもなります。個人的には、グリーン車もある基本編成のほうを館山に入れてくれれば、特急の代替列車としては遜色なくなりますし、また木更津駅での痛恨の長時間停車もある程度改称できるのにと思うのですが、輸送実態を考えると、基本編成を入れることによる無駄のほうを無視できません。

館山到着

館山駅と内房特快

 南国風の雰囲気が漂う館山駅。特別快速のE217系電車でも、違和感ありません。

 かつてはここにも毎日特急が乗り入れてきていたのですが、今では土曜・休日運転の臨時列車としてでしか、見ることができません。

 さて、館山に到着したE217系の付属4両編成、このあとは回送電車となって、引き上げてしまいます。

 個人的には、折り返しで普通電車として千葉まで1往復とかしてくれば、面白いかなぁと思っていました、しかし、残念ながら…

引上線にて

夕方までおねんねです!(ToT)

 実にもったいない使い方だと思うの、私だけでしょうかね?

 なお、引上線には高く高くフェンスが張り巡らされていましたので、撮影は困難でした。以前私が館山の引上線を訪れたのは10年ぐらい前になりますが、そのときはフェンスなどなく、当時頻繁に内房船内で見かけることができた255系やE257系といった特急車両も、きれいに撮影することができたんですけどね…。

今後の内房特快への期待

館山駅と高速バス

 南国風の館山駅。

 しかし、今や、そこの主と言えるのは、もはや鉄道ではなく高速バスなのではないかと思われます。

 高速バスであれば、運賃は多少鉄道より高いものの、東京湾アクアラインという短絡ルートの存在もあり、鉄道よりも早く東京に行くことができます。

 そして、特急料金を加算してしまうと、運賃+料金面でも、鉄道はバスに太刀打ちできません。これでは、内房特急の事実上の全敗もやむなし。むしろ、よく数ヶ月前まで特急が続いていたものだとすら思えてきます。

 内房特急さざなみ号が壊滅した原因はいくつもありますが、私が知る限りでは、次のようなことを挙げられます。

  • 1991年以降の経路変更で、東京駅の発着ホームが不便な京葉線ホームに変更された。
  • 1991年以降の経路変更で、県都・千葉駅を通らなくなった。
  • 東京湾アクアライン開通以降の高速バスの隆盛に対し、有効な対策を立てられなかった。
  • 館山・南房総自体も、観光地としての魅力に乏しく、求心力が低下していった。

 その一方、JR東日本では、土曜・休日に「新宿さざなみ」という、新宿発着・総武線経由の特急電車を、2往復運転しています。この特急電車は、上記のさざなみ号壊滅の原因のいくつかを克服しています。当初1往復だった同列車は、ある時期(いかん失念した)から2往復態勢になっており、それは今年3月のダイヤ改正後もそのままです。

 今年3月のダイヤ改正で設定された内房線特別快速は、「新宿さざなみ」と同様のことを平日に行ったらどうなるのかという、実験的な要素もあるのではと思われます。特に下りは「新宿さざなみ1号」に近接した時間帯になっていますし。

 今回私が乗車したときは、ゴールデン・ウイークの時期ということもあり、ビジネス客っぽい人は見かけませんでした。また、房総方面は観光シーズンからも外れているため、観光客っぽい人もまばらでした。電車に乗り慣れた人が多い印象のため、地元の方が大半なのでしょうかね?

 ただ、まずまずの需要はあるようですので、引き続き「内房特快」の認知度向上は図って欲しいと思いますし、ある程度需要喚起できたところで、付属4両編成ではなく基本11両編成を館山に乗り入れさせることで、木更津駅での長時間停車を抑制してくれればとも思います。

 内房線特別快速、現状は楽観視もできないものの、悲観するほどでもないという印象でした。

Posted from Tateyama, Chiba Prefecture, Japan.

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  1. 朝上り、夜下りのみ、東京~君津間で存置。君津以南の定期特急列車は全廃 []
  2. さすがに岩井のあたりで若干下車はありましたが []
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